これまで弊社ホームページ掲載のM&AコラムでM&A基礎編(M&Aコラム第1~3回)で計3回、M&Aコラム応用編(M&Aコラム第4~7回)で計4回、M&A実務応用編(M&Aコラム第8~15回)で計8回、全部合わせて15回に渡り様々なM&Aコラムを発信してきました。M&Aに関する基礎知識や周辺情報を発信することで少しでも皆様のお役立ち出来れば幸いです。

 そこで、今回のM&AコラムではM&A情報の総括として経済産業省中小企業庁が発信している、中小M&Aガイドライン(2020年3月31日に中小企業におけるM&Aが円滑に促進するよう策定されました。)をご紹介します。M&A全般の知識と理解を包括的に深めていただくため2021年3月までに5~6回に渡りその内容ご紹介をM&Aコラムで掲載致します。今回の掲載分は、中小M&Aガイドライン概要版のポイントを押さえた内容を下記に記します。概要版については「中小M&Aガイドライン」を参照し、ご確認及びご参考にしてください。

1.中小M&Aガイドラインの策定
 中小企業がM&Aを躊躇する要因として、
 1つ目にM&Aに関する知見がなく、進め方が分からない点、
 2つ目にM&A業務の手数料等の目安が見極めにくい点、
 3つ目にM&A支援に対する不信感の点です。
 後継者不在の中小企業向けの手引きとしてガイドラインを策定、次のような内容を掲載しています。
 ・約20の中小M&A事例を提示。
 ・中小M&Aのプロセスごとに確認すべき事項や適切な契約書のひな形を提示。
 ・仲介手数料(着手金/月額報酬/中間金/成功報酬)の考え方。

2.中小M&Aガイドラインの周知
 事業引継ぎ支援センター・センターの登録機関へのガイドライン遵守を義務付けるほか、その他の中小M&A支援に関わる幅広い機関にも遵守を求める上でハンドブック作成、セミナーなどを通じた普及・広報も進めていく中で全国48か所の事業引継ぎ支援センターと全496機関のセンターの登録機関にガイドライン遵守を義務付けていく方針です。

(参考①)M&Aに際して苦労した中小企業経営者の声
 売り手事例(製造業・販売業など)と買い手事例(卸売販売業・電気通信業)の苦労した点のまとめ。

(参考②)ガイドライン改訂の経緯
 2015年3月「事業引継ぎガイドライン」の公表から約5年が経過する中で、中小企業のM&Aは着実に進展しつつあるが、未だ第三者に「売る」ことを躊躇している中小企業経営者は数多く存在。
 このため、同ガイドラインを全面改訂し、2020年3月「中小M&Aガイドライン」を策定することで、中小企業のM&Aの更なる促進を図り、2029年頃に官民合わせ年間6万件のM&Aを目標。

(参考③)中小M&A市場の現状
 M&A業務を営む会社の数は、右肩上がりで年々増加しています。

(参考④)ガイドラインの骨子
 中小企業経営者と支援機関の双方に対し、中小M&Aの適切な進め方を提示する。
 第1章 後継者不在の中小企業向けの手引き
  1.中小M&Aの事例の紹介/基本姿勢/留意点
  2.中小M&Aの進め方/仲介手数料の考え方
  3.M&Aプラットフォーム等の紹介
 第2章 支援機関向けの基本事項
  1.支援機関としての基本姿勢
  2.各支援機関の指針

(参考⑤-1)中小企業経営者に向けたM&Aの進め方
 基本的な中小M&Aプロセスにおける支援機関の関与や留意点を提示。
 ①相談➡②意思決定➡③企業価値評価➡④マッチング➡⑤交渉➡⑥基本事項の締結➡⑦財務・法務等調査(DD)➡⑧最終契約の締結➡⑨クロージング(決済)➡⑩ポストM&A
 ※ガイドライン第1章 中小企業向けの手引き

(参考⑤-2)中小M&Aにおけるマッチング手数料
 ・仲介手数料の基本体系について、着手金、月額報酬(定額を毎月支払う)、中間金(案件完了前の一定時点(基本合意締結時等)に支払う)、成功報酬(案件完
了時に支払う)に分類されることが基本です。
 ・仲介者・FAによって異なり、全て請求する者も、成功報酬のみを請求する者も存在し、成功報酬を算定する際には、レーマン方式によるものが多く、仲介者の場合は、譲渡側・譲受側双方と契約締結の上、譲渡側・譲受側双方に対し手数料を請求するケースが多数です。
 ※ガイドライン第1章 中小企業向けの手引き

(参考⑥)支援機関としての基本姿勢の提示
 各支援機関の基本姿勢を提示し、中小企業の利益の最大化を求めること。
 ・M&A専門業者は、行動指針に沿った適正な業務の遂行。
 ・金融機関は、気づきの機会の提供、中小M&A支援の実施。
 ・商工団体は、気づきの機会の提供、支援機関への橋渡しと地域ネットワークの活用。
 ・士業等専門家は、専門分野を生かし、職責に沿ったM&A支援。
 ・M&Aプラットフォーマーは、マッチングの機会の提供、M&Aの意識醸成。
 ※ガイドライン第2章 支援機関向けの基本事項

 これらの1~参考⑥に関しまして、参考⑤-1中小企業経営者に向けたM&Aの進め方については以前弊社M&Aコラムでもご紹介しており、今年に入りホームページで再掲載(計3回)しています。
 2020年03月19日 M&Aコラム第16回(第一部M&A基礎編第1回)【再掲】
 2020年04月28日 M&Aコラム第17回(第一部M&A基礎編第2回)【再掲】
 2020年05月28日 M&Aコラム第18回(第一部M&A基礎編第3回)【再掲】
 下記スッテプでご紹介しております。
 【ステップ①】 事業もしくは会社の譲渡・売却の検討
 【ステップ②】 M&A アドバイザー(仲介業者・助言者)の選定
 【ステップ③】 M&A戦略の構築とターゲット候補先の選定
 【ステップ④】 売却金額の見積り(企業価値の算定)
 【ステップ⑤】 M&A本格交渉開始。第一関門、基本合意書の締結へ。
 【ステップ⑥】 基本合意書の締結
 【ステップ⑦】 買収監査(デューディリジェンス)
 【ステップ⑧】 売却価格の交渉
 【ステップ⑨】 最終合意
 【ステップ⑩】 株式譲渡契約書等の締結
 【ステップ⑪】 クロージング・アフターM&A

 また、参考⑤-2中小M&Aにおけるマッチング手数料いついては、弊社のM&A手数料は、弊社ホームページメニューのM&A手数料よりご参照ください。

 以上、M&Aコラム第19回 【ご案内】中小M&Aガイドライン第1回でした。
 弊社のM&Aコラムやホームページも合わせて参考にしてください。
 次回ガイドラインの内容に触れていく予定です(次回、M&Aコラム第20回 【ご案内】中小M&Aガイドライン第2回 2021年1月更新予定)。